【リフォーム 屋根工事編】屋根が塗装出来ない!ガルバリウム鋼板でのカバー工法を勧められたが...

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こんにちは、石川商店の林洋道です。戸建住宅におけるリフォーム工事で最初に「大掛かりな工事」といえば「外壁塗装工事」なのですが、この「塗装工事」を行う場合にはほとんどの場合「足場」が必要になってきます。

そして「せっかく足場を掛けるのであれば...」ということで、カラーベストコロニアルなどのスレート屋根材においては塗装工事を勧められる方が多いと思いますが、ここで予期せぬ事態に発展するケースがあるのです。それがニチハ「パミール」松下電工「レサス」「シルバス」といった、製品不良が生じている屋根材に直面したときです。

リフォーム工事において事前に調査は行なっているにも関わらず、残念ながら屋根というのは高く傾斜があるため、実際に屋根に上って調査をすることが少ないこともあるのですが、そもそもスレート屋根材を見ると全て「コロニアル」という間違った認識をされているからだと思われます。

先に述べさせていただきましたがニチハの「パミール」松下電工の「レサス」「シルバス」など、屋根材の知識があれば、屋根材を見てすぐに判断ができるのです。

また、建築図面の「仕様書」や「矩計図」には屋根材が記載されているのですが、実際には図面と違う屋根材が使われていることもありますので、目視で屋根材が何であるかを判断することが、トラブルを未然に防ぐための方法なのです。

☑築15年 リフォームを検討中に発覚!

今回のご依頼は、築15年の住宅にお住まいのお客様からでした。

地元で開催されたリフォーム相談会に参加なさった後にご自宅の外装リフォームをご決断され、まずは見積もりを作成してもらうにあたり、リフォーム会社さんが調査にいらしたそうです。

そこで思いがけないことが発覚したのです。

屋根はパミールなんで塗装は出来ないですよ

お客様にとって、ご自宅の屋根がまさか「塗装できない」と言われるとは思いもよらず、いろいろ調べていらっしゃったそうです。

ニチハのパミールと言えば、これまで数多くのパミール物件を調査し、そして実際の工事にも立ち会っている石川商店です。早速屋根の調査を開始致します。

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こちらがニチハのパミールSという屋根材です。1枚の厚さが6mmあります。

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まずは不自然に取り付けられていた雪止め金具に気付きました。まさかっ...

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やはり固定されてない...本来は釘で固定されているハズなのですが、これは明らかな手抜き工事...

更に調査を進めていきます。

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こちらは北面の屋根です。パミールAほど表面の剥離は進行していないように見えますが...

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そんなことはありませんでした。パミールAほどではありませんが、やはり表面の剥離は発生しております。

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☑そして南面には屋根材の脱落が発生!

 

続いて南面へと向かいます。

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屋根材が脱落しております。

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屋根材の脱落が発生して数年は経過しているようです。

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ニチハのパミールによくある光景、釘頭が完全に無くなっております。

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こちらもまぁよく見かける光景です。本来は4本で固定しなければならないところを3本固定で施工する...これも明らかな手抜き工事、許せませんね!

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続いて東面へ...こちらも屋根材の脱落が発生しておりました。

明らかに脱落している屋根材は2枚ですが、釘が原因と思われる屋根材のズレが他にも数枚発生しております。このまま調査を進めていくと、最悪屋根材が外れそのまま一気に落ちてしまう可能性があります。

しかし、このままの状態を見過ごすワケにもいかず...

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軒先に近い部分の屋根材のズレ、本来であれば雪止め金具を頼るのですが、冒頭にありましたように釘で固定されていない可能性もありアテにできない...

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なんとか仮復旧させることはできましたが、他にも同様の脱落やズレが発生する危険が潜んでいることは間違いありません。

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南面に発生していた屋根材の脱落も、あのまま見過ごすことはできないため仮復旧しておきます。

 

☑ガルバリウム鋼板でのカバー工法?葺き替え工事?今後の改修方法は?

調査を終え、お客様に現在の状態をご説明差し上げます。

先日調査に来られたリフォーム業者さんは、屋根材の脱落についても確認はされておりましたがそのまま放置し「すぐにでも直さないと雨が漏りますよ」と話されたようです。また、屋根の改修方法について「パミールはアスベストが入っていて撤去作業に手間がかかるので、ガルバリウム鋼板でのカバー工法のほうが費用も抑えられるし工期も短いです」と言われたようです...???

ちょっと待ってください!

パミールにはアスベストは入っていませんよ!

そうお話しすると、お客様は大変驚かれておりました。

築15年の住まい、屋根の塗装が出来ない状態での改修方法は「カバー工法」又は「葺き替え」の選択になってしまいます。

しかし本当に「カバー工法」が適切なのでしょうか?

以前からブログ上でもお話ししておりますが、カバー工法は築30年以上経過した住宅でアスベストが含まれている屋根材の改修工事としては理に適っているものだと思います。

しかし、築15年でアスベストが含まれない屋根材の改修工事としてはどうなんでしょうか?

参考までにガルバリウム鋼板でのカバー工法の広告(某リフォーム会社さん)をご覧ください。

カバー工法価格

(自然石粒ジンカリウム鋼板と記載されていますが、ガルバリウム鋼板に自然石粒が付いているものです)

ガルバリウム鋼板よるカバー工法の広告ですが、基本的には屋根上での作業は「高所作業」となりますので、足場の設置工事は必須です。作業者の安全を守るのは元請けとなる会社の責務です。

仮に同じ条件で弊社にてスレート屋根材での葺き替え工事を施工した場合...

  • 【例】切妻 60㎡(約17坪)の場合

 

  • 屋根材:ケイミュー コロニアルグラッサ
  • 屋根材保証期間:10年
  • 施工保証:10年
  • 施工期間:3日

葺き替え工事価格

650.000円

  ※既存屋根材撤去費、廃材処理費、新規ルーフィング代など全て含みます。

    ※足場工事は建築条件によって異なりますが、おおよそ200.000円前後。

    ※消費税(8%込)、あくまでも参考価格とお考えください。

    ケイミューの【コロニアルグラッサ】で施工した場合、ガルバリウム鋼板でカバー工法をした場合よりもおおよそ20万円程度安くなります。

    これをご覧になって「ガルバリウム鋼板が安い」「ガルバリウム鋼板は施工が早い」と言えるでしょうか?

    ☑アスベストが含まれない屋根材なら断然「葺き替え工事」

     

    「カバー工法」はアスベストが含まれる屋根材の改修工事としては大変素晴らしい工法のひとつです。

    しかし、アスベストが含まれない屋根材であれば、工事金額はむしろ金属屋根材のほうが高くなってしまう傾向にあります。

    またカバー工法で施工したあと、不幸にも「雨漏り」が発生してしまった場合、屋根が二重になってしまうことで、雨漏りの特定が難しくなっていまうことも想定されます。

    スレート屋根材のリフォーム工事には「塗装」「葺き替え」「カバー工法」と大きく分けて3種類の工事が考えられます。

    これは屋根材の状態や築年数から、お客様の様々な事情を考慮したうえで将来をしっかり見据えたうえで様々なご提案を差し上げるのが、私たち屋根業界に携わる人間としての使命だと考えています。

    ここ数年は様々なリフォーム業者さんが屋根工事に参入されております。

    その中には知識もないまま、なんでもかんでも「カバー工法」を勧めたがる業者さんがいらっしゃいます。

    そのような業者さんには、くれぐれもご注意ください。

    また「怪しい」と感じた場合は、すぐにご相談下さい。

    問い合わせ/申込

     

     

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     屋根専門75年 石川商店
    林 洋道(はやし ひろみち)です林顔2
    【趣味】旅行、F1チームのウェア集め、西部警察、ネコ
    【特技】洗車、タイヤ交換、他クルマのメンテナンス
    【最近】マクラーレン・ホンダ2015年支給品Tシャツをゲット!
    【出身地】鳥取県米子市

    屋根専門石川商店HP:riverstone-roofing.com

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